beaufripieのブログ

古着紹介(ブランド服も)

フレンチビンテージ ジレ編

今回は、フレンチビンテージのジレについて紹介します!

因みに、ベストとジレの違いは皆さんご存知でしょうか?

まず、ベストは英語の「vest」から来ています。アメリカでは「vest」で袖なしの上着全般を指すようです。
ジレはフランス語の「gilet」から来ています。フランスでは「gilet」がジャケットの下に着る中衣という意味を持ちます。そのため「gilet」は、背面へのこだわりが少なく、前面と背面で生地が異なる場合が多いです。また、フランス語には「veste」という英語の「vest」と似た発音の言葉があり、フランスでは「veste」でジャケットなどのアウター全般を指します。

これらのことを踏まえると、ベストとジレはほとんど意味が同じですが、ベストは上にジャケットなどを羽織らなくてもアウターウェアとして着られるもの、ジレは中衣として外にジャケットを羽織って着るものという感覚で良いかと思います。

フレンチビンテージに限って言うと、当然フランス語のジレの方を用いた方が良いかと思います。ほとんどは前面と背面で生地が異なり、ジャケットを外に羽織る想定で作られています。

フレンチビンテージのジレは形、生地、ボタンが様々で、なんでもありという感じです笑。

私物を紹介します!

私物1 (1960年代)

60sくらいのものでしょうか。生地はおそらくポリウールで、シンチバック付き、ボタンは新しめです。


私物2 (1940年代?)

ボタンが全て取り替えられていたりするので、年代判別はかなり難しいですが、生地感から40sくらいのものかと思います。このように色の異なるラインが並んだコットンピケはかなり珍しいです!

私物3 (1930年代)

こちら30sくらいの『Belle Jaldiniere』のジレです。とても質の良いコーデュロイのジレで、動物ボタンもオシャレです。

ちなみに、『Belle Jaldiniere』は1824年創業の今はなきフランスの老舗百貨店で、世界最古のデパートと言われています。仕立ての美しい紳士服やワークウェアが多く、フレンチヴィンテージにおいて頂点に君臨しているようなブランドですので、めちゃくちゃ高いものが多いです、、、


私物4 (1900年前後)

こちらは1900年前後のジレかと思います。なかなか見られないベルベット生地のもので、高級感が凄いです。特にボタンヤバくないですか笑?


いかがでしょうか?フレンチビンテージには様々なジレがあるので、ジレが好きな方は是非検討してみてください!


フレンチビンテージの王様❗️ マキニョンコート

今回はフレンチビンテージの王様、マキニョンコートについて紹介します!


マキニョンとは馬商(馬や家畜の仲買人)が着ていた作業服のことで、マキニョンコートは19世紀後半から20世紀後半くらいまで使用されていたと思われます。


1930年代以前は、インディゴリネンのマキニョンコートが主流でした。下は私物になります。


私物1(1920年代頃?)


凄まじい雰囲気を醸し出しています、、、

自分が羽織るのもおこがましいくらいですが、羽織ってみるとプルっプルして風でなびくので、とてもカッコいいです!

タグはございませんが、20sくらいのものかと思います。なんとこちら、15万円くらいしました、、、

インディゴリネンのマキニョンコートはだいたい10万円以上ですからねー。なかなか手が出しづらいのが現実です。


マキニョンコートの大きな特徴の一つが、胸にある縦長のポケットです。これは馬商がハサミを入れるために付いているそう。


1940年代に差し掛かってくると、メティス素材(コットンリネン)のものが登場し、その後ポリコットンのものも登場します。


私物2(1950-60年代)


こちらは『Bragard』製でポリコットンのマキニョンコートになります。50s-60sくらいのものかと思います。正直、生地がポリコットンになってしまうとマキニョンコートの魅力はガタ落ちです笑。価格も1万円くらい、、、


いかがでしょうか?正直、ポリコットンの方はおすすめしません笑。しかし、インディゴリネンの方は10万円以上出してまでも買う価値があると思います!そのくらいカッコいいですので、是非ご検討してみて下さい!


フレンチビンテージの定番! ブラックシャンブレーコート

今回は、フレンチワークの定番、ブラックシャンブレーコートについて紹介します!

 

まず、「ブラックシャンブレー」というのはたて糸に黒糸、よこ糸に白糸を用いた平織の生地のことで、アメリカのビンテージシャツなどによくみられます。ところが実は、フレンチビンテージにおけるブラックシャンブレーコートの生地は平織ではなく、綾織なんです!下の画像と模式図をご覧ください。


平織(アメリカのブラックシャンブレーシャツ)


綾織(フランスのブラックシャンブレーコート)


この違い分かります?笑

アメリカのブラックシャンブレーシャツはちゃんと黒糸と白糸が格子状に組まれているので平織ですが、フランスのブラックシャンブレーコートは斜めのラインが見えるので綾織なんです。


おそらく、本物のブラックシャンブレーと生地が似ていて、ブラックシャンブレーコートと呼ばれるようになったのでしょう。。。


さて、ブラックシャンブレーコートは1940-60年くらいにかけて、主にフランスの芸術家や美術学校の生徒が服を汚さないように着ていたものになります。そのため、アトリエコートと呼ばれることも多いですね。 

また、ブラックシャンブレーコートにはフランス軍国営企業用に製造されたものもあり、それらはかなり高値で取引されています。


ここで私物を紹介します!


私物1

まず、こちらはかなり新しめのもので、60sくらいのものかと思います。


こちらは40s-50sくらいのものかと思います。トップボタンまで締めれるタイプは珍しく、フランス軍国営企業で使用されていたものが多いです。ただこちらはタグから、おそらく民間で使われていたものでしょうねー。


こちらは、vポケでラッカーボタンが用いられているので、40sのものかと思います。

かなり褪色していますが、たて糸の色がまばらに残っていていい雰囲気なので、結構気に入っています。


いかがでしょう?ブラックシャンブレーコートはフレンチブームが来る前から比較的人気だったのであまり値段は高騰しておらず、1万-5万くらいで購入出来ると思います。一度着れば魅力が分かると思うので、是非購入してみてください!


魅力がたっぷり! フレンチのハンティングジャケット

今回はフレンチビンテージのハンティングジャケットについて紹介します!



ハンティングジャケットはその名の通り、狩猟の際に着用されていたジャケットで、デザインが特徴的です。


まず大体のハンティングジャケットには後ろ側にゲームポケットというものが付いています。当時は捕らえた獲物を入れるために使用されていました。なので、たまに動物の血痕があったりします(°_°)


また、ボタンには動物のレリーフが施されていることが多いです。動物ボタンと呼ばれていますが、なんとボタン一つで500-2000円くらいの価値があります!


ハンティングジャケットには、コーデュロイ 、コットンキャンバス、コットンピケ、ブラックシャンブレーなど、様々な生地が採用されています。


コーデュロイ 


コットンキャンバス


コットンピケ


ブラックシャンブレー


たまにウールやリネン素材のものもあるらしいですよ!


ハンティングジャケットの年代判別はかなり難しいイメージがあります、、、

フラップが真っ直ぐだと年代が浅くて、とんがっていると古いとか古くないとか、、、

ただ経験上、あまり信憑性がないので、私の場合、生地感、形、縫製、タグで判断することが多いですねー。フレンチビンテージの年代判別については別の記事で紹介したいと思います。


私物

こちらは私物ですが、おそらく40s-50sのものかと思います。ほぼデッドストックで形も素晴らしいので、よく着てます。


ハンティングジャケットは2万円から高いもので10万円くらいするのでなかなか手を出しづらいかと思いますが、着ても楽しい、鑑賞しても楽しいアイテムなので、オススメです!




フレンチビンテージの頂点 インディゴリネンスモック 

今回はフレンチビンテージの頂点、インディゴリネンスモックについて紹介します!

まずインディゴとは、ジーンズなどによく用いられる藍色の染料のことです。インディゴは摩擦や洗濯などで色落ちしやすいという特性があるため、色落ちの風合いを楽しめます。

つまり、インディゴリネンとはインディゴで染められたリネンということになります。しかし、フレンチビンテージのインディゴリネンは、それだけでなくワックスや糊のようなコーティングが施され、ハリのある生地感となっています。


インディゴリネンスモックは19世紀頃から、主に羊飼いや馬商など、動物に携わる仕事をしていた人が着ていました。インディゴリネンスモックは生地の特性上、動物の毛が付きにくいようです。現代でも猫とか犬を飼ってる人は、毛が付かなくて済みそうですね笑。


よく古着屋などで売っているインディゴリネンスモックは1900年前後のものが多いかと思います。因みに、インディゴリネンスモックには様々な形があり、例えば襟があるものないもの、スモックだけでなくフルオープンタイプのものなどがあります。


こちらは襟なしでスモックタイプのものですね。


私物

こちらは私物ですが、襟ありでフルオープンタイプのものになります。かなりいい感じに色落ちしていて、雰囲気が抜群に良いです!しかも着丈が短めなのでかなり着やすく、結構着てます。


フレンチビンテージはどれもそうですが、同じ名前のアイテムでもそれぞれ異なった個性があるため、自分のお気に入りを見つけられると良いですね!





ブルーより貴重❗️ ブラックモールスキンジャケット

今回は、ブラックモールスキンジャケットを紹介します!


私物

Vポケで尿素ボタンです。おそらく40sくらいかな〜。かなり褪色していて、いい感じの雰囲気を醸し出しています!


わたくし、フレンチビンテージ好きでありながらブラックモールスキンジャケットはこの一着しか所持していません( i _ i )


ブラックモールスキンはブルーモールスキンの2倍くらいの価格なんですよね〜。なかなか手を出しづらいアイテムですが、やはりカッコいいです。


ちなみにこちらが、タグになります。COMBET,結構いいタグです!

このレベルのブラックモールスキンだと5万円くらいはすると思うんですが、なんとメルカリにて1万円代で購入させていただきました!こういうことも結構あるので、メルカリをチェックしてみてはいかが?

大人気 モールスキンジャケット

フレンチビンテージの中で最も人気と言えるのが、モールスキンジャケットです。そこで初めにモールスキンジャケットの紹介をします!

モールスキンは「モグラの皮」という意味で、その名の通りモグラの皮のような生地感をしています。フランスのモールスキンは二層のコットン生地から成っていて、内側はツイル生地、外側はきつきつに綿糸が織り込まれた、滑らかで光沢感のある生地となっています。

私物のブルーモールスキンジャケットを3つ紹介していきます。

私物1 (40s)

ウッドボタンとメタルボタン

Vポケット(古いものが多い)

かなり色落ちしていて、ステッチが白くなっていますね。


私物2(50s)

ボタン4つでプラスチックボタン(4つは珍しい)

襟がラウンドしていないので、ドイツのものかもしれないですね。


私物3(30s-40s)

ボタン5つ(ラッカーボタン、古いディティール)

ポケットが横についている(テーラード型、古いディティール)

生地が薄め(ライトモールスキン、古いものが多い)


私物4(50s)

こちらはフレンチビンテージで最も良いブランドの一つ、モンサンミッシェルです。50sのモンサンミッシェルモールスキンに特徴的なのが、胸ポケットの形です。Vポケットよりは丸みを帯びたUポケット?になっています。ちなみに、モンサンミッシェルの場合、Vポケットの場合は40s以前、まっすぐな場合は60s以降という感じで、簡単に年代判別が可能です。


私物5(50s)

モンサンミッシェル、アドルフラフォンなどと並んで優れたプロダクトが多いのがこちらの『Vulcain』で、独特なポケットデザインになっています。


いかがでしょう?フレンチモールスキンという一つのアイテムの中にも様々なディティールのものがあることがわかりますね!